デニスは手元のサンドイッチを咀嚼し、飲み込んでから口を開いた。
デニス
「で、まぁ、、アレクセイお前の乗ってた機体だがな、、あれはやばい」
アレクセイは動きを止め、手元の食事を見つめたまま、長い沈黙の後に答えた。
アレクセイ
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、そうですか」
ユーリ
「何が凄いんですか?」
ユーリがデニスの顔を覗き込む。デニスは空いた手で頭を掻いた。
デニス
「あの機体はなぁ、メカニックが言うにはエンジンが切れないんだと」
アレクセイ
「エンジンが?」
ユーリ
「あり得なくないですか?リグマシーナギアには必ず強制停止スイッチがあるはずです、というか整備の問題が」
ユーリの指摘に、デニスは首を横に振った。
デニス
「あぁ装甲系に関しては取り外せるんだ、駆動系と完全に分離出来るだとよ」
アレクセイ
「ん?、、、熱暴走の問題があるはずじゃない?」
アレクセイが顔を上げ、デニスの目を真っ直ぐに見る。
デニス
「いやぁ、、それが分からないんだ、常に駆動系に関しては25℃を下回らないんだ、、禁止技術のオンパレードなんだぜ?」
デニスは視線を泳がせ、それ以上語るのを避けるようにサンドイッチの残りを口に放り込んだ。
ユーリ 「、、、それ、、、アレクセイ以外に動かせるんです?」
デニス 「結論から言えば可能だが不可だ、生体認証システム、それも遺伝情報を読み取るタイプで網膜や指紋より高価なもんついてるからな」
デニスは咀嚼しながら、アレクセイの手元にある指先に視線を落とした。
ユーリ 「、、、なんで、、、そんなものがあそこに、、、」
デニス
「、、、、、、、、、、、、まぁ、、何かの縁だろ深く考えんなよ」
デニスは強引に話を打ち切り、空になった皿をテーブルの端へ追いやった。
アレクセイは視線を落としたまま、絞り出すように問うた。
アレクセイ
「、、、、、、、、、、治療システムとか、、ありました?」
デニス
「ない」
アレクセイ
「、、、、、そう、、、、、、、、、、ですか、、、、」
アレクセイの肩から力が抜け、指先が微かに震えた。
ユーリ
「、、、、アレクセイ、、、、」
ユーリがその肩に手を伸ばそうとした時、背後から足音が近づいてきた。
キャサリー
「あの、、、、、ちょっと、、、良い?」
クッションから抜け出してきたキャサリーが、三人の輪の境界線で立ち止まっていた。
