路地裏の湿った空気が漂う中、ユーリは肩で息をしながら壁に手をついた。
ユーリ
「はぁ、、はぁ、、、はぁ、、、、何するんです!」
マチル
「お前が何をしてるんだ!」
マチルはユーリの正面に立ち、人差し指を突きつけた。
「はぁ、、はぁ、、、はぁ、、、はぁ、、、」
足元から、断続的な呼吸音が聞こえる。
ユーリ
「いえ、、ですがアレは!」
マチル
「ありえないだろ!?往来のど真ん中で殴るか普通!」
マチルは腰のベルトを叩き、周囲を警戒するように視線を走らせた。
「はぁ、、、はぁ、、、はぁ、、、ひゃぁ、、、はぁ、、」
ユーリ
「別に殴っていませんよ!!ただ組み伏せただけでしょう!」
マチル
「お前一応犯罪者だぞ!犯!罪!者!」
マチルは声を潜め、ユーリの顔に顔を近づけた。
「ひぇぇぇ、、は、、、ひゃんじゃいしゃ!?」
ユーリ、マチル
「ん?、、、」
二人は同時に動きを止め、視線を足元へ落とした。
そこには、フードを深く被った少女が膝を抱えて蹲っていた。
ユーリ
「ぁ、、君はぶつかってた、、、」
少女
「ひえ!?犯罪者!」
少女は後ずさり、背中を壁に押し付けた。
ユーリ
「ちょ、、僕は犯罪者じゃ、、落ち着いて、、名前を教えてよ、、君の名前は?」
ユーリは少女の目線に合わせて腰を下ろした。怯える少女の手を両手で包み込み、ゆっくりと顔を覗き込む。
少女
「え、、えと、、、その、、、」
ユーリ
「ゆっくりで良いよ、、教えて、、、君の名前を」
少女
「え、、えと、、、リブラ、、リブラって言います!」
ユーリ
「そっか、良い名前だね、、リブラちゃんは親とハグれたの?」
リブラ
「いえ、、、その、、えと、、えぇと、、、」
リブラが首を振った拍子に、フードが後方へ滑り落ちた。中から鮮やかなピンクの髪が溢れ出し、光を反射した。
マチル
「ん?、、、、お前、、冥王星のやつか?」
マチルはリブラの髪の色を凝視し、目を細めた。
リブラ
「ひえ!!?、、、どうしてそれをををををををを!????? 」
リブラは跳ね起き、両手で頭を抱えて叫び声を上げた。
ユーリ
「冥王星がなんかあるんです?」
ユーリは手を離し、立ったままのマチルを見上げた。
