アレクセイ
「でも凄いなぁ、、こんなすごいのに作れるなんて」
アレクセイは立ち止まり、頭上に広がる巨大な街の湾曲を仰ぎ見た。
セナ
「金持ちの道楽よ、、耐久計算をしてないからいつ壊れるかも想像がつかないオンボロよ」
セナは足元のプレートを爪先で叩き、鼻を鳴らした。
アレクセイ
「へぇ、でも重力があるじゃん」
アレクセイはその場で膝を曲げ、軽く跳躍した。靴底がアスファルトを叩く音を確認し、着地の感触を確かめる。
セナ
「、、、、、、、、、、馬鹿じゃ無いの、、、重力があるからなんだってのよ」
セナは冷めた視線をアレクセイに向けた。
アレクセイ
「歩ける」
アレクセイは数歩、大股で歩いて見せた。
セナ
「、、、、、アレクセイは地球から出たくなかったの?」
セナは歩調を緩め、アレクセイの横顔を覗き込んだ。
アレクセイ
「地球どころから実家から出たくなかったよ、、、、早く家に帰りたい」
アレクセイは視線を遠くの湖に向けたまま、淡々と答えた。
セナ
「、、、、、帰れる場所があるって良いわね、、もう無いわ私の実家は」
セナは視線を落とし、指先で髪の毛を弄り始めた。
アレクセイ
「へぇ」
アレクセイは歩みを止め、セナの方を向いた。
セナ
「、、、、ふ、、、いきなりこんな話されてドン引き?、、平和に生きてそうな顔で憎たらしいわね」
セナは顔を上げ、アレクセイの瞳を正面から見据えた。
アレクセイ
「、、、知らないよ俺は別に、、、、、、、、そのまま居るだけなのに憎いの?」
アレクセイは首を傾げ、セナの視線を真っ直ぐに受け止めた。
セナ
「えぇ、、憎いわ、、どうして貴方は何も失ってないのかって」
セナは一歩踏み出し、アレクセイの胸ぐらを掴みかけた手を途中で止めた。
アレクセイ
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、外してきたのはそっちじゃ無いかって思うのはおかしいと思う?」
アレクセイは動かずに、セナの目を見つめ続けた。
セナ
「人生相談?」
セナは力を抜き、鼻から短く息を吐いた。
アレクセイ
「いや、、、別に、、、、」
アレクセイは後頭部を掻き、再び前を向いて歩き出した。
セナ
「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、」
