80話:私の身長は149cm

セナ

「、、、、、、へぇ、、お風呂付き?、、こんなの高級品じゃない?」

セナは脱衣所の扉を開き、タイル張りの浴槽を覗き込んだ。

ラスティーヌ

「えっへん!この船はそう私が開発したので!」

ラスティーヌは胸を張り、セナの前で指をV字に立てた。

セナ

「そうなの?、、、、重力どうすんの、回転機構は?なんで飛行船型なの? 」

セナは浴場から視線を戻し、天井の配管や壁の継ぎ目へ指を這わせる。

ラスティーヌ

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、ぅ、、、」

ラスティーヌの指が止まり、視線が泳ぎ始める。

セナ

「リグマシーナギアを出す様のカタパルトもついてる、、軍艦並み、、いや、、軍艦以上の性能よ、、、ありえないわ」

セナは壁を叩き、金属の反響を確かめる。

ラスティーヌ

「、、、、ふ、、、、ふふ、、、、ふーーっふっふっふっふ!!」

ラスティーヌは腰に手を当てて笑い声を上げた。

セナ

「なに?」

ラスティーヌ

「何を隠そう私が開発した訳ではないので知らないのです!」

セナ

「何で無駄な嘘を」

セナは立ち上がり、ラスティーヌを正面から見た。

ラスティーヌ

「私が女子チームで1番後輩だったので!先輩風を吹かそうかと!ちなみに22歳です!そっちは15歳でしょ!」

ラスティーヌがセナに歩み寄る。

セナ

「24よ24、、、、、あんたのが私よりよっぽど子供っぽく見えるけど、、なに改造でもされてんの」

セナはラスティーヌの顔をのぞき込み、その体つきに目をやった。

ラスティーヌ

「自前ですけど!?この顔この体!栄養失調で成長しなかっただけですけど!」

ラスティーヌは両手を広げて自分の体を示した。

セナ

「、、、、、ん、、、、それは、、ごめん」

セナは視線を外して、後頭部をかいた。

ラスティーヌ

「お気になさらず!私が単純にご飯食べるより実験に没頭してただけどなので!」

ラスティーヌは手を振り、部屋の奥へと進む。

セナ

「コイツ、、、なんなの、、、すんごい調子狂う、、、、」

セナは肩を落とし、ラスティーヌの背中を追った。

ラスティーヌ

「私の専門はちなみに特にない!トイレがここで、火器類は危ないから食堂でね、冷蔵庫は備え付けられてるから大丈夫だよ!あとエアコンはこれね!えぇと戦闘時はここの区画の回転が止まるから水道使えなくなるからね!よろしく!」

ラスティーヌは部屋の各設備を指差し、最後に操作パネルを叩いた。

セナ

「、、、、、、、、なんでこんな生活感あるのよ、、賊でしょあんた達」

セナは冷蔵庫を開け、中身を確認してから閉めた。

ラスティーヌ

「はは賊って言われてるけど遊牧民族みたいなもんなんだよ」

ラスティーヌはベッドの上に腰を下ろした。

セナ

「ふぅん、、、、、、、もっと荒んだ生活してると思ってたわ」

セナは部屋の中央で立ち止まり、周囲を見渡す。

ラスティーヌ

「さぁ?みんな未亡人だし、あぁ寡夫ばっかだし、でもま、みんな疲れてるしあんまちょっかいかけないであげてね」

ラスティーヌは膝を抱え、床の一点を見つめた。

セナ

「、、、、、、、、、、、、、、、、、、、気まずい船だわ、、、馬鹿みたい」

セナは窓の外に広がる無音の宇宙に目を向けた。

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