25話:黒白

セロニカ

「ぁ、、、、、、、、、、」

視界が、ゆっくりと明滅している。

ユーリの歪んだ顔が見える。

アレクセイが何か必死で物を探してる。

…………………何してるんだろ。

セロニカ

「ぅーり、、、、、ぁりぇ、、く、、、っ、、、、、かっ、、、、、、、、、、あれ?」

私どうしたんだろ…………。

声がうまく出ない。

うーん? 痛くないのに、なんでだろ。

あ……アレクセイ! 頭から血が出てる! 大変大変!

セロニカ

「あれくせい、、あたま、、、あたま」

アレクセイはその声に気づかずにバッグの中身を全てひっくり返して何かを探す。

必死な形相で、ガシャガシャと中身をぶちまけている。

アレクセイ

 「心臓、、心臓、、、どうしたら、、どうしたら、、仮の?、、ダメだ止血が、、」

ユーリ

「ねぇ、、、セロニカ、、、」

セロニカ

「なに? ユーリ、、私今どんな状態?、、なんか、、挟まって動けないよ、、このまま鬱血で壊死しちゃうんじゃなかったっけ?」

重い。

けれど、痛みはない。ただ、誰かに抱きしめられているような奇妙な充足感だけがある。

ユーリ

 「、、、、、、、、っ、、、、、、、、、、、、、、、」

セロニカ

 「、、、、、、、、、どうしたの?」

ユーリ

 「、、、、セロニカ、、、君の、、、、身体は、、、既に、、、、」

セロニカが自分の身体を見渡していく。

視線を落とした先。

ぁ…………胸に鉄骨ブッ刺さってる。  これ死んだなぁ。

あまりにも軽い実感。

セロニカの脳は大量のエンドルフィンを出しており痛みを感じなくなっていた。

セロニカ

 「私、死んだか?」

ユーリが泣き出してしまう。

セロニカ

「ユーリ?、、、、ね、、そんな泣かないでよ」

アレクセイは何かを探しながら泣いているのが見える。  アレクセイまで。

セロニカ

 「、、、ま、えと、、会って1日じゃない? よく考えるとさ、それでさ、、まぁ別に泣くくらいじゃないよ?、、えぇと、、あの、、」

ユーリ

「ぅ、、うう、、、セロニカ、、、、、、、」

ふむ、自分が悲しくないのに他の人が泣くって変な気分………。

全くもう会って1日じゃない。

あれ、でも、走馬灯ってこういう時出るもんじゃないんだな、お父さんとお母さんには悪いなこりゃ、ハハハ。

セロニカ

「ねぇ、ユーリ、、私が意識失うまでずっとキスして、、あの、、、やっぱイケメンと、、キスしたいなぁ、、、なんて、やっぱ恋人じゃ無いからダメ、、かな?」

アレクセイはバッグの中身を全部見て、ただただ悲嘆にくれている。

ユーリ

 「、、、、っ、、、、セロニカ、、だったら、、だったら君の最後の恋人になるから、、頼むよ、、死なないでよ、死んじゃダメ、、、違うだろ、、だって、、だってさ、、君はまだやる事ややりたい事、、あって、、、ぁって、、、あってさぁぁ、、、、ぅぅううううううう」

セロニカ

 「泣かないでよ、、、、うーん、、なんかあれね、、死ぬって思ったより怖く無いね」

なんで怖く無いんだろ。

あぁそうか、そうだね、そりゃそうか。

こんなに自分を思って泣いてる人が2人も居たら怖く無いかそりゃ。

アレクセイがセロニカに近づいてくる。

アレクセイ

「、、、、、っ、、せっ、、、セロ、、、せっちゃん、、ごめん、、俺が、、、俺が君を」

セロニカ

 「、、、、、アレクス、、、、、、泣くなよ、、カッコいい顔が台無しだよ」

ユーリ

 「、、、、、、、、、、、、、、セロニカ、、、ぅ、、、うう、、君と学園楽しんでみたかった」

セロニカ

「私もだよ、、、イケメンせっかくゲットしたのに」

ユーリ

「君は、、、、っ、、、、、そっか、、そうだね、、、、うん、、そうなんだよ」

―貴方を今以上に好きになった未来もあったのかな。

―貴方を嫌いになるまで知れた未来もあったのかな。

ぁ………ふふ………好きって気持ちわかって死ねるんだ。

良かった。

セロニカの意識絶えるまで口付けは終わらない。

あぁ、永遠とはこういうものなのかな。

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