ピピピッ。
アレクセイの腕の端末が電子音を鳴らした。
アレクセイ
「ん?」
アレクセイが画面を叩くと、空中に青白いホログラムが展開された。
デニス
「アレクセイ、なんか外が慌ただしいんだが状況が見えるか?マチル団長のとこだけ電波妨害が起きてるみたいで状況が掴めん」
デニスの声に、ノイズが混じる。
アレクセイ
「え、、あー、、、」
ドオオオオオオオン!!!
遠くの広場の方角から爆鳴が響き、建物が微かに揺れた。
アレクセイ
「中央広場のとこでリグマシーナギアが暴れてる?のかな、、、パレードじゃないよね?」
アレクセイは窓の外、黒煙が上がる一点を指差した。
セナ
「パレードな訳無いでしょ、、こっちも変な二人組に襲われたわ、、、それかもしれないわね」
セナは地面に転がったアランとミネイを一瞥し、肩をすくめた。
デニス
「変な2人組か、、、ふぅむ、、、、」
通信の向こうでデニスが息を吐く音が聞こえる。
セナ
「戦わなくて良いの?」
セナはアレクセイの顔を覗き込んだ。
アレクセイ
「別に軍が動くでしょ」
アレクセイは視線を外へ戻し、そのまま立ち止まった。
セナ
「ヴェルクを使えば良いじゃ無い」
アレクセイ
「別に軍が居るなら俺が戦う理由無いでしょ」
アレクセイはポケットに手を突っ込み、爆煙の先にある軍の拠点の方角を見た。
セナ
「じゃあどうして月で戦ったの?」
セナの声が静かに響く。アレクセイは動きを止め、視線を足元のタイルの目地に落とした。
アレクセイ
「、、、、、、、、、、、、、、、友人の街を守る軍人が居ないからだろ?」
アレクセイは顔を上げず、呟くように答えた。
セナ
「、、、、、それは私?それともキャサリー?」
アレクセイ
「知らない、、、でもやる奴が居ないならやるしか無いだろ?」
アレクセイは踵を返し、広場とは反対の方向へ一歩踏み出した。
セナ
「じゃあアレクセイは今戦わないの?」
セナがその背中に問いを投げかける。
アレクセイ
「戦わないよ、、戦う奴居るんだし」
アレクセイは足を止めずに答えた。
セナ
「誰が?」
アレクセイ
「やるしかない人が」
アレクセイはそのまま、雑踏の中へと歩みを進めた。
