24話:認めるべきだ。

地鳴りのような咆哮と共に、世界が反転した。

仕掛けられていた爆薬が次々と連鎖し、駐車場の支柱を、天井を、無慈悲に粉砕していく。

 ガラガラガラガラと、数千トンのコンクリートが「死」の塊となって降り注いだ。

アレクセイ

「っ!!」

反射的だった。

 アレクセイのリグマシーナギアが、その巨大な背中で崩落を受け止め、2人を守るように覆い被さる。

凄まじい衝撃と土煙。

だが、漆黒の装甲はひしゃげながらも、その下に空洞を作り出した。

間に合った。

セーフ。

助かった。

大丈夫、守れた。守れたはずだ。

アレクセイ

「ユーリ!セロニカ!大丈夫か!」

アレクセイの溌剌とした声が、狭い空間に響く。

アレクセイの機体は完全に上からユーリとセロニカを守る様に覆われていた。

計算は完璧だった。間に合った。誰も死んでいない。

本当にそうか?

アレクセイ

(、、、、あれ、、なんだろ、、この違和感、、、、)

静寂が怖い。

血の気がさっと引いていき、指先が凍りつくように寒くなる。

暗闇の奥、ライトの光が届かない場所で、何かが決定的に壊れたような予感がした。

アレクセイ

(気のせいだ)

違う。

アレクセイ

(気のせいだ、、確かに俺は守った、、守れた)

違う。

アレクセイ

「違くない!!!!」

アレクセイは瓦礫が崩落した闇の中をライトで照らす。

嘘だ。

嘘じゃない。

違う!!

違くない。

だって、待って、待ってくれよ。

アレクセイは震える手で急いでバッグの中を漁り、ハッチを抉開けてコックピットから降りる。

ガンッ!

足場を失い、焦り転び頭をぶつけて血を流してもアレクセイは駆け寄っていく。

額から流れる生温かい感覚さえ、今の彼には認識できない。

アレクセイ

(大丈夫、大丈夫、応急処置すればHK再生医療で)

無理だ。

アレクセイ

(大丈夫、大丈夫、だって言ったもん、、帰るって言ったもん、、、)

人間の心臓はそう持たない。

ライトの光が、その残酷な真実を輪郭づけていく。

アレクセイが近づいていく。

何に?

あぁ………セロニカの胸に深々と鉄骨が刺さり、ユーリがセロニカの前で項垂れている所に。

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